恋の扉を開けて
私は奥のテーブル席に待たせていたお客に近づいた。

「ご指名いただきましてありがとうございます。お時間はたっぷりとは言えませんが、少しでもおくつろぎいただければと思います。」

「ルリル?」

「はい、ご主人さま。」

「閉店時間に済まない。」

私は彼にルリルの極上の笑顔を贈った。

「そっちにかけて。」

「はい、ご主人さま。」

私は彼の向かい側の席に座った。

「少し話すだけだから。」

「はい。」

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