恋の扉を開けて
「みどりちゃん、悪いけど先に戻って食べててくれる?」

私は会社の同僚とランチを買いに出ていた。

「うん、いいけど?」

「ちょっと知ってる人を見つけたから。」

「彼氏?」

「全然違うの。」

「わかった。じゃね。」

「ごめんね。」

通りの向こうから歩いて来るのは専務の元パートナーだとわかった。

私は彼に声をかけた。

「あの、ちょっといいですか?」

失礼にならないよう気をつけた。

「専務の元パートナーでカメラマンの千葉さんですよね?」

「君、誰?」

「ルリルです。」

「ウソだろ?」

彼は私をまじまじと見つめた。


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