恋の扉を開けて
僕は約束の時間に通りで待った。

「お待たせしてすみません。」

OLのルリルが言った。

「いや。」

「どこか静かな場所で話したいんですが?」

「いいよ。どこにする?」

「思いつかなくて。」

「銀座にしよう。」

「銀座ですか?」

「メトロに乗ろう。」

ルリルと資生堂パーラーに入った。

「ここなら静かだよ。」

「本当。静かですね。」

僕はティー・セットを二人分オーダーした。

< 77 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop