恋の扉を開けて
あっという間の一日だった。

「お疲れさまでした!」

閉店は夜10時だった。

足が棒になった。

「ルリル、お客の反応すごく良かったわよ。明日も来るでしょ?」

メイドネーム、シャロルが私に言った。

「やっぱ、今日はルリルに注目が集まったよね。」と言ったのはアイナだ。

「うんうん、私も思った。皆ルリルに視線を浴びせてた。」とエミィ。

「私達とちょっと雰囲気が違うもんね。」

「そうそう、完璧に生活感ゼロなんだもん。」

「まるで実在してないような感じだった。」

「しゃべるダミーかと思っちゃった。」

「それそれ、ルリルはパーフェクトなメイドだったよ。」

「ゾッとするくらい良かったよね。」

皆が口々に私をほめたことに疑問を感じた。

「じゃぁ、また明日ね!お先に!」皆は帰っていった。

私も着替えた。

長谷川専務が私をオフィスへ呼んだ。

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