Dear.

恋文



慶応四年一月



京で、鳥羽伏見の戦いが始まった

最初は数で勝っていた新選組含む、旧幕府軍であったが、次第に武器の違いからか、劣勢に立たされてしまい、遂には京をたたなくてはいけなくなってしまった



総司も、病....『結核』が分かり、刀を持てず、戦で立つことは出来なかった




新選組の逃げ出してしまったものは後を立つことはなく200名いた時期に比べると日に日に小規模になりつつある




そして、何より失ってしまった隊士達は少なくなかった



逃げたのでもなく、決して弱気でもなかった亡くなった者たち



その中には、あの山崎丞も含まれており


新選組に大打撃を与えたのは言うまでもない



山崎様はただ最後は高熱にうなされながらも笑い、この世に何も未練を残したようには見えなかった



彼なりに幸せだったのかもしれない


決して、不幸ではなかった、でなければ笑うなんて最後、遅れるはずはないのだから



そして、今。


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