Dear.
真下から見る彼の顔はなんとも妖艶なものであった



誰もが見ほれてしまいそうな...それこそ男女問わずである。




「慶さん、はじめまして。


僕は..君のお兄さん、清史郎が所属していた隊の隊長の沖田、


沖田 総司だ。」




にっこりと、誰もを魅了する笑顔を私に向ける




「沖田、総司様.....」




清光様ではない━━━━。





「こちらこそ、お初にお目にかかります


兄、清史郎の妹の慶にございます」







彼が清光様ではなかった


そして、兄の所属していた隊の組長ということは、この人が兄さんの最後を見た人だということになる。




「君のことは清史郎から聞いていたよ。
本当に、そっくりだ。

特にこの目元が、ね。」




そう言うと、撫でるように私の少し垂れ下がった目元を触る



くすぐったく、その距離にもどかしさを感じた



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