Dear.
慶は新選組の女中。
男所帯でただ一人の女
そんな慶が叫びながら立ち上がればそれに目がいかない者はいない
「んふふふ〜。」
いつにもまして上機嫌になりながらシュルシュルと帯を解き出す慶
おおっ!と雄々しい歓声が上がるがそれが一人気に食わない者がいる
「ちょっと、慶。
こんなとこで脱ごうとしないでよ。」
総司はそう言いながら脱ごうとしている慶の手を強く掴む
「むぅ〜?
総司、邪魔でしゅよ〜?」
「はぁ、慶酔ってるね。
ほら、もう寝よう。」
総司の手をなんとか振り払おうとするが酔ってしまった女と男ではかなりの大差が生まれてしまう
「やぁ!
寝たくないっ!
まだ飲むんでしゅ!」
こんな状態までヘロヘロになっても抵抗する慶に苛立つ総司
それに、昼の事が加われば尚更である。
「じゃあ、どうするのさ?
暑いんでしょう?
言っとくけど僕はこの手を離さないよ?」
総司がそう言うと、黙り込み、暫しの間考え込む慶。
そして、何か思いつくとパァッ!と顔を上げて口を開き、
「じゃあ、総司が脱がしてくだしゃい!」
と名案と言わんばかりの顔でそう叫ぶ。