Dear.

それにしても、まさか彼女がここまで酒に弱いとは思わなかった

いつも、冷静で清楚な彼女が顔を紅くして、あんな大胆な事をしてしまうとは想像すらしてなかった


いや、予想は出来たはずだった

彼女の兄、清史郎も酒に弱かったのだから。


ちゃんと気づいてやれば彼女の寄った姿を見た隊士達にこんな憎悪にも似た感覚を抱かなかっただろうに


だが、これで気づかされた



僕は彼女に好意を抱きつつある




最初は、同情や約束のためだけだった。



けど、今はそれだけではない



『私にだって、秘密ぐらい作らせて下さい。
じゃないと...、総司の側にいられないじゃないですか。』


昼そう言われたが、確かにそうかもしれない


いや、そうかもというのは語弊がある

その、反対だ

僕が彼女のそばにいれなくなる



泣く君も、笑う君も、悲しむ君も、酔ってしまう君も...


全てが”好き”になってゆく。





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