Dear.
・・・


「山崎様っ!
お待たせしましたっ!」


あれから茶碗洗いをこのいかなくても良いはずたった買い物の原因を作った土方様に任せると門の前で集合と山崎様と約束していたのだ



「ええよ〜、女子は身だしなみが大事やしな?」



彼の、山崎様のこういう所はいいなぁ、と思う時がある


普通、この時代男が上なのに彼はそんな威張るような所なんてなくて、逆に気を使ってくれる


多分、根が凄く優しい方なのだろう


「ほな、いこか!」


彼がそう言うと門を出て二人横に並びながら京の町へと出る


「....山崎様の普通の姿始めて見ました」


普通の、というのは着物姿。

彼はいつも黒い装束を着ているからこういう腰に刀を刺して着物を着ているのは新鮮だったりする


「んー、意外と久し振りやからなあ〜
装束着てないと動きにくいなぁ。」


ぼやく彼がなんだか可笑しくてつい顔がほころんでしまう


だけど、彼は動きにくいと言っていたけれども...


「似合ってますよ山崎様。」



「..........おおきに、やけどあんまそういうのは見せたらあかんよ?
ムッツリスケベに怒られるさかい。」



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