Dear.


「ムッツリ?」



誰の事だが分からず考えてみるがそれらしい人は見つからない


と、いうか新選組の皆さんは全員、全開スケベではないのだろうか?


原田様とか永倉様とか特にスケベの中のスケベではないだろうか。



「まあ、分からんのならそれもそれでええわ。

あ、ほら市についたで?」



「あ、はい!」


話に夢中になっていて市に着いたのが分からなくなっていた


今は、ともかくそんな話より食材集めが優先だ


「これと、これと...あ、大根安いっ!

お米も足りないから...」


「.......わいがおるからって、買い過ぎたらあかんよ?

そんなもてへんよ?」



後ろで私がポンポン買って行く様を呆然とただ見ている山崎様



「大丈夫です!

私が山崎様なら持てると思える範囲までしか買いませんから!」



こう言ったら彼は何も言えない。



思ったとおり山崎様はあんぐり口を開いて溜息を漏らしている



なので、帰りは二人して、特に山崎様は大量の荷物を抱えながら屯所に帰らなければならなくなった



「ほんま、慶ちゃんには敵わへんな。」



ポツリ、とそんな事を呟く山崎様


「若いんだから頑張って下さいよ。」



< 87 / 195 >

この作品をシェア

pagetop