白姫*
そして、少ししたあと唸りだす叶恵
悪い夢でも見ているのだろうか
久しぶり…いや
初めて見たかもしれない
たくさんの感情が入り交ざった涙が
こぼれ落ちるのを見た
僕は、頬を伝うその滴にキスを落とした
叶「………ん…あ、れ
星輝……………」
目が覚めたみたいだ
トロンとした叶恵の目は
とても愛くるしかった
叶「ここ……星輝の…部屋」
星「そうだよ
バイトの途中で倒れたらしいよ
大丈夫?」
叶恵は、思い出したように頷くと
叶「ありがとう」
って笑った