白姫*




僕は、意識を手放した…………







ーーーーーー………



目が覚めたのは、


真っ黒な空間だった




『闇、君は心が欲しくないのかい?』


『欲しくないに決まってる。


 あんな物があると、不便だ』 




どここら聞こえる会話だろう…




『じゃあ、叶恵はどうなんだい?』




『…私は、怖いの。


 裏切られるのが怖い


 嫌われるのが怖い


 許されないのが怖い…



 怯えて生活するくらいなら、




 感情なんて無い方がいい…………っ』



『でも、感情がないと、


 仲間には会えてなかっただろう?』



『そうだけど…


 裏切られたら…嫌われた…


 軽蔑されて忘れられた…………!



 それに、私を仲間なんて思ってない…


 みんなは、おもってない。』



その言葉に、胸が痛む…




『叶恵よ…君は今、死にたいかい?』



『え?』



『思いを伝えずに、


 未練を残したまま、



 この世を去りたいのかい?』



『それは………』



叶恵か1人で居るのが見えた…



もう一人の声の主は、居ない…



『死にたいのなら、

 今から私は叶恵を迎えに行くよ…』



だめだ!!!


「叶恵!!!」



『しょ、うき?』



「戻ってきてよ!!!みんな待ってるから」




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