∞妄想世界∞
「あーもうっ!」

私の肩に頭を埋めた大樹くんが唸るように言う。

その姿が、なんだか可愛くて愛おしくて、そっと撫でてみる。

「トーコさんさ、早く元気になってくださいよ?」

そんな台詞の後、ぎりぎり聞こえるか聞こえないかってくらいの声が耳に届く。

「早く食べちゃいたいから」


予定外の甘い甘い夜。
スペシャルなデザートは、もう少しだけ待ってね。

チョコレートが溶けちゃうくらい熱い夜まで、あともう少し……。
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