∞妄想世界∞
 
私も『けど』と言いたい。

「今日も夕日を見ながらの帰宅は諦めるしかないか」

もう何日真っ暗な空を見ながら、一人淋しく帰ったろ。
日々、今日こそはお日様が沈む前に会社を出るゾ! って思ってるのに、見事連日撃沈。


「すみません……」

思わず出てしまった愚痴と溜息に、大樹くんは目尻を下げて、捨てられた子犬みたいな瞳で私を見つめてくる。
 
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