∞妄想世界∞
 
「あ。おはようござぁっす!」

出勤して早々。
眩しいくらい爽やかスマイルを投げかけてきてくれるのは、2歳年下の後輩、大樹くん。

そう。私の病の病原体だ。


一ヶ月前。

初めて二人きりで出かけた私たちは、お互い『大好き』て伝え合って。
彼は私をぎゅっと抱きしめてくれたんだ。

たった一度きりだったけど。


それでも、さ。

『大好き』て言い合って、それから抱きしめてくれたんだよ……?


期待……しないわけないじゃん…………。
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