∞妄想世界∞
 

「おはよっ。今日も一日頑張りますかぁ!」

いつも通り元気っぽく挨拶を返して、パソコンの電源を入れる。

こんなドロドロ悩んでる自分なんて、大樹くんには見せたくなくて。
つい平気な顔しちゃう。

頭ん中は、苦しいくらい大樹くんでいっぱいなのに。

気付かれないように
まるで何もなかったかのように

今まで通りの私を演じることしか出来なくて。



ねえ。大樹くん。

あの時の言葉は、あの時の温もりは、
私の妄想だったのかな……。
< 56 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop