約束は森の中~導かれて~
「食べたーい。食べさせて」


案の定、
イブは思った通りの言葉を
口にします。


(舌が蕩けそうって、どんな食べ物なんだろう?)



 癒しの聖乙女より興味を煽られます。

 今にも食べたそうなイブの顔です。



 目の前に
『王子様』という名の食べ物を差し出したら、
すぐにでもかぶりつくかもしれません。


「でも、すみません。
子供には食べさせられないのです」



 青年の一言に、またもや、


「えー」



 です。




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