約束は森の中~導かれて~
2
「どうしてダメなの?」
あれだけ期待させておいて、
まるで餌を目の前に、
おあずけをさせられている子犬のようです。
「もう少し、大きくならないと」
青年はちょっと困ったように、
イブに言います。
「大きくって・・・どのくらい?」
もう泣きそうです。
食べられるものなら、食べたいです。
「そうですねえ。あなたは何歳ですか?」
青年はイブを見つめながら問います。
「五歳」
「そうですね。
十年経ったら、
食べてもいいかもしれませんね」
「十年?・・・」
言われても検討がつきません。
幼いイブにとって、
十年後は遠い遠い未来のことです。
またもや、
食べることができないのでしょうか?
かなり期待しただけに、
二回ものおあずけはつらいです。
十年後でも。
それでも、食べられるのなら。
舌が蕩けるような甘いものと聞いては、
諦め切れませんでした。
食いしん坊のイブらしいです。
あれだけ期待させておいて、
まるで餌を目の前に、
おあずけをさせられている子犬のようです。
「もう少し、大きくならないと」
青年はちょっと困ったように、
イブに言います。
「大きくって・・・どのくらい?」
もう泣きそうです。
食べられるものなら、食べたいです。
「そうですねえ。あなたは何歳ですか?」
青年はイブを見つめながら問います。
「五歳」
「そうですね。
十年経ったら、
食べてもいいかもしれませんね」
「十年?・・・」
言われても検討がつきません。
幼いイブにとって、
十年後は遠い遠い未来のことです。
またもや、
食べることができないのでしょうか?
かなり期待しただけに、
二回ものおあずけはつらいです。
十年後でも。
それでも、食べられるのなら。
舌が蕩けるような甘いものと聞いては、
諦め切れませんでした。
食いしん坊のイブらしいです。