都立白黒高校2年C組探偵団
「はい、いや、その、これ」

 と、竹村教諭はまた、手紙を出した。  

 根元刑事は手紙を受け取り読んだ。

「樹利奈を屋上の角まで追って叫ばせろ? これを実行したのかね?」

 と、根元刑事は神妙な顔で言った。

「私は何もしていません。屋上に行ったら、彼女が金網の近くまで歩いて行き、そして、急に前に倒れて、金網をつかんだら、そのまま落下しました」  

 と、竹村教諭は言った。

「屋上で女子生徒に何もしてないのか?」

 と、根元刑事は首を傾げた。

「その指示通りと言うか、ただ屋上に行っただけです。もちろん殺すつもりなど全然なくて……」
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