黒イ世界
僕は何故か、動けなかった。これが金縛りだろうか?
でも、このような時にも金縛りとはなるもなのか…寝てるときだけだと思った僕は、どうしていいか分からない。
息苦しい。

さっきとは違う汗が背中を伝う。


彼はもう一度僕に話し掛けた。

「ねぇ、何見てるの?」
彼の声は微かに震えている気がした。


「前に、ここで人を見たんだ。」

本当の事を言ってしまった。
変なやつだと思われそうだ。まぁ、別に構わないか。そんな風に僕は思っていた。



「どうして見えるの?」
彼は僕の想像と違う事を言った。

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