黒イ世界
「うるさいなぁ。好きでこいつといる訳じゃねーもん。
白はすぐ体調悪くなるし、そしたら俺まで寝てなきゃならないし。」

ワザと大きな溜め息をひとつつくと、僕を見た。


「外の人間なんて久々に見たな。よろしくな。」

気軽に声をかけてきた朱とは対照的に、白と呼ばれた少年はペコリとお辞儀をしただけだった。

「遼です。こちらこそよろしく。」

「じゃ、話がしたかったら下に来てね。遼、もう一人紹介するわ。隣の部屋に行きましょ。」

奏は紹介だけすると、次の部屋に行った。

部屋にはトカゲが飾ってあった。
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