黒ｲ世界

「まず、私の名前から。私、黒木奏といいます。彼はﾛｯﾄﾞ。他にも居るんですが、取り敢えず私達だけでいいですか？」

「あ、はい。…僕は威民遼です。えと…」


何を言えばいいか分からず、言葉が詰まった。

「…威民さんを信用した上でこれから話をします。
…が､万が一、外に他言なんてしたらここから出られなくなります。

もし、聞かなければ良かったと後悔したら、言ってください。
私たちに関する一切の記憶を消します。いいですか?」

頭の中で話を整理して、僕は言った。

「遼ってよんでください。はい、大丈夫です。」


彼女はゆっくりと秘密を話し始めた。