黒イ世界
朝、不思議な揺れで目が覚めた。起きると頭が痛かった。

そこは見馴れない車の中だった。窓にはスモークが貼ってあるらしく、少し暗い色をしていた。
素早く通りすぎる景色に見覚えはない。

隣には知らない男が座っていた。恐ろしくて声をかけることが出来なかった。


何故か背中が重い。
恐る恐る背後を見た。












−はねが…

最悪の予想が的中した。
小さいながらもそこには蝙蝠のような羽が皮膚を突き破り生えていた。

どうすることも出来ない。全てを諦めるしかなかった。

< 40 / 113 >

この作品をシェア

pagetop