黒イ世界
初めて出来た“ふたりのともだち”。それは年齢も性格も、背中に抱える物も全く違う。
けれど、私は孤独では無くなった。それだけでも嬉しかった。

「…ありがとう」



私は二人に聞こえない位のとても小さな声でお礼を言った。




雪さんが壁に掛かっている時計を見た。7時を少し回っていた。

「そろそろご飯食べようか。」

雪さんが言った。
ここでの初めての夕飯を食べに、部屋を出た。
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