黒イ世界
二人とも何も言えなくなった。私たちのことを考えてくれてた人がこんな近くにいたのか…ここに来てこんなにも嬉しく思えたことがあっただろうか?


「影澤さん、ありがとう…俺、薬試してみるよ。」
ロッドが一言、呟いた。


影澤は何も言わずに微笑んだ。
自分の作った薬の飲用の方法を軽く説明すると、白薬の詰まった瓶詰を渡した。



それから毎日、ロッドは他の施設員にばれないように、影澤の作った薬をのんだ。
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