黒イ世界
「奏!奏!!!!早く起きて!!!ロッドが…、ロッドの様子が変なの!!」

雪さんの声が聞こえた。その瞬間、体の緊張が解け動けるようになった。



「どうしたの?あなた汗びっしょりじゃない!!嫌な夢でもみたの?
とりあえず早くきて!!!」

私の腕をひったくるように掴むと、ロッドの部屋まで引っ張っていかれた。




“嫌だ…”



頭の中で声が聞こえた。


行きたくない。


行きたくない。


行きたくない…。



夢なら覚めてほしいと何度も何度も、心の中で呟いた。

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