黒イ世界
その夜、彼は自殺をした。注射器で薬物を自分に投与したのだ。
最初に彼を見付けたのは私たち二人だった。
あの薬を続けようと影澤に告げる為、影澤の部屋を訪れたのだ。
何度ノックをしても、いくら待とうが返答がない。
いつもならいる時間なのに、不思議だと思った。開けてみようとロッドがドアノブを回すと鍵はかかっていなかったらしく、ドアは音もなく開いた。
部屋は薄暗い闇。隅に何がが潜んでいても気付かない様な不気味な暗さだった。
不意に嫌な予感がした。私より小さくなってしまった彼の手を強く掴んだ。
窓に近い椅子に、誰かの影だけが浮かんで見えた。
最初に彼を見付けたのは私たち二人だった。
あの薬を続けようと影澤に告げる為、影澤の部屋を訪れたのだ。
何度ノックをしても、いくら待とうが返答がない。
いつもならいる時間なのに、不思議だと思った。開けてみようとロッドがドアノブを回すと鍵はかかっていなかったらしく、ドアは音もなく開いた。
部屋は薄暗い闇。隅に何がが潜んでいても気付かない様な不気味な暗さだった。
不意に嫌な予感がした。私より小さくなってしまった彼の手を強く掴んだ。
窓に近い椅子に、誰かの影だけが浮かんで見えた。