どんな私も。
「まぁ、いいけど。。。」


隣の席のヤツに、冷たく言い放たれた言葉と同時に、自己紹介の順番が、私に回ってきた。

自分でも、ひざがガクガクしているのが分かった。
ひざが笑ってる。という表現が、とてもよく似合うのだろう。



病気のことを話すか話さないか。

私の頭の中には、それしかなかった。




教壇に立つと、みんなの視線が痛いほど伝わってくる。



「島城彩姫です。よろしくお願いします。」


私はうつむいたまま、シンプルに自己紹介をまとめ、そのまま席に着いた。




言えないよ。


言ったら嫌われるから。


こんな、弱虫な自分が嫌。


治る保証もない病気。


でも、逃げるわけにはいかない。


夢を叶えるため。。。
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