どんな私も。

疲れてます。って顔の、元気のない医者に

「治らないかもしれません。」


と、現実を突きつけられた。


病院に行き、半日ほど待ち、ようやく先生に見てもらえた。




帰りの車の中で、自然と涙が出てきた。

いつもならウザいくらい明るい父も、この日ばかりは無言だった。


「治るかな?」

父に聞いても分からないと分かっていながら、この質問をせずにはいられなかった。


「俺の子どもなんだから、どんな病気でも治るだろぉー。」


いつもの明るい父で答えてくれた。


いつもなら、この親バカさにイライラしちゃうけど、この日だけは、嬉しかった。


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