どんな私も。

「今日、ずっと寝てたけど、具合でも悪かったの?」

私は、首を大きく横に振った。


「良かったぁ。」

本当に心配してくれてたみたい。
満面の笑みを見せてくれた。
その時の彼女の笑顔は、女の私から見ても、とても可愛いと思った。

私達は、昇降口前に置かれた椅子に腰掛けて話していた。


「あっ!!来た来たぁ。」

隣にいた彼女が急に立ち上がり、階段の方に向かって手を振った。
そこには、見たことのない男の子と隣のヤツがいた。

ゲッ。。。
何で、こんな可愛い子とアイツが知り合いなの?




「私は、姫山梨菜(ひめやまりな)。」


「俺は、紅野大智(こうのだいち)。」


梨菜ちゃんの話によると
彼は中学時代モテモテで、勉強も3年間ずーっとトップらしい。

高校1年生とは思えない長身。
男の子にしては、ちょっと長いウルフカットの茶色い髪。
極めつけは、この整った顔立ち。

梨菜の言っていることに、すぐ頷けてしまう。

< 15 / 20 >

この作品をシェア

pagetop