どんな私も。
「今日、ずっと寝てたけど、具合でも悪かったの?」
私は、首を大きく横に振った。
「良かったぁ。」
本当に心配してくれてたみたい。
満面の笑みを見せてくれた。
その時の彼女の笑顔は、女の私から見ても、とても可愛いと思った。
私達は、昇降口前に置かれた椅子に腰掛けて話していた。
「あっ!!来た来たぁ。」
隣にいた彼女が急に立ち上がり、階段の方に向かって手を振った。
そこには、見たことのない男の子と隣のヤツがいた。
ゲッ。。。
何で、こんな可愛い子とアイツが知り合いなの?
「私は、姫山梨菜(ひめやまりな)。」
「俺は、紅野大智(こうのだいち)。」
梨菜ちゃんの話によると
彼は中学時代モテモテで、勉強も3年間ずーっとトップらしい。
高校1年生とは思えない長身。
男の子にしては、ちょっと長いウルフカットの茶色い髪。
極めつけは、この整った顔立ち。
梨菜の言っていることに、すぐ頷けてしまう。