続・新撰組と妖狐ちゃん!
午後は一番隊は非番だったので、
台所で食器を洗った後、
あたしは部屋に戻ろうと
廊下を歩いていた。
…今夜、沖田に奇襲を仕掛けてやる←
あいつは医者にもいかないし、
薬も飲もうとしないし、
隊務には出続けるし←
こうでもしないと、
治そうとしないよね、きっと←
うんうん、と頷きながら
歩いていると、
沖田の部屋の前を通りかかった時、
『…コホッ、』
「!?」
部屋の中から、
沖田のものであろう咳の音が聞こえた。
「…。」
あたしは怪しまれないように、
一旦部屋の前を通り過ぎ、
息を潜めて襖に張り付いた←
耳を済ませると、
沖田は咳が聞こえないように
口を覆って咳をしているようだ。
普通の人間じゃ聞き取れないだろうけど、あたしの耳にはちゃんと聞こえる。
「…。」
予定変更。
只今より奇襲を開始します←
あたしは動きやすいように、
袖を捲り上げ、
今度こそ観念しやがれくそ沖田!!
と、心の中で黒く微笑みながら
そっと襖に手をかけた。
すると、その瞬間、
「!?」
凄まじい殺気があたしを突き刺し、
その次の瞬間には、
ブスッ!!!
「ギャアアアアアアア!!??」
「今入ったら…殺すよ。」
沖田の刀があたしの目の前の襖を
突き刺していた←