続・新撰組と妖狐ちゃん!
あたしはニヤッと口角をあげ、
「そんなに医者に行くのが嫌なのかねー?それとも怖い?w」
「っ!!」
そう挑発すると、
沖田の殺気が増した。
いつもなら軽くあしらう沖田でも、
今の沖田には効果抜群だったらしい←
こんなに殺気丸出しでも、
どこか怯えてるような沖田のオーラに
フッと鼻で笑った。
「自分でも分かってんだろ。
ただの風邪じゃない事ぐらい。
医者に行って、その風邪の正体を聞くのが怖いんだろ。
…このクソ餓鬼。」
「!!」
あたしはそう言い放つと同時に、
「…っ!」
目の前の刀の刃を左手でガッと掴むと、
右足で襖を蹴り開け、
中に入り蹴り閉め←
刀を掴んだ事に動揺している沖田から
強引に刀を奪い取り、
「うわっ!?」
そのまま沖田に突進←
かーらーの、
突進されて倒れた沖田の上に飛び乗り、
馬乗りになって手足を拘束←
その間、およそ5秒←
「…はっ、これで動けないだろ。
ざまぁみやがれ←」
あたしはドヤ顔であたしの下にいる
沖田を見下ろした。
ところが、その沖田はというと、
驚いたりあせるどころか、
きょとんとしていた←
そして、発した一言。
「わー…、
日向に襲われてる…」
…。
「いや、確かに襲いましたが、
そっちの意味じゃないのでご安心を。」
奇襲だ、奇襲!!
と、あたしは顔を引きつらせた。
さっきまでの殺気とは一変、
変態沖田が其処にいた!←
そして、さらに予想外の出来事が。
「…ごめん日向、手…」
そう言って身体を起こした沖田が、
あたしの手をとり、
大きな手で優しく包んだ。
「いや、別に治るから大丈夫…
…って、ちょっと待て。
何で普通に身体起こしてんだよっ!?
あたし一応思いっきり体重かけてんですけど!?」
見下ろしてたはずの沖田の顔は目の前←
何か普通に手を取り合ってるみたいになってるけど!?
「いやだって、日向全然重くないし。」
「…まじかい。」
苦笑いする沖田に、
あたしは顔を引きつらせた←