続・新撰組と妖狐ちゃん!
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その日の夕方。
「…沖田…、まだ懲りないのかよ…」
「僕が土方さんに懲りる事なんて
一生ないよ★」
あたしが顔を引きつらせて見る
視線の先には、
暗くなりかけた外の中庭で
いそいそと準備をしている沖田がいた←
あんだけ(2時間)怒られたのにも関わらず、また何かをしでかそうとしている。
「…で、今度は何するつもり。」
まぁ、だいたい想像はつくけどさ。
あたしは縁側の柱に寄っかかって、
沖田の準備の様子を眺めた。
数本の蝋燭に、
数十本の紐の様なもの。
漂ってくるのは
独特の火薬の匂い。
「え?何って、花火だよ。線香花火。」
沖田は蝋燭に火を灯しながら言った。
そして、全部の蝋燭に火を付け終わったると、あたしに線香花火を一本渡した。
「花火はいいけど、
また怒られるのがオチだぞ。」
あたしがはぁ…と溜息をつくと、
沖田もはぁ…と溜息をついた。
「本当は子供達と一緒にやりたかったんだけどねー。誰かさんが邪魔するから。」
そう言って、
嫌そうに視線を向けた先には、
…。
「…嗅ぎつけるの速いなオイ。」
「人を犬みたいに言うなアホ。」
既に土方がいた←
そして、その後ろには、
「あ、こっちが犬だった。
ポチ、やっほー」
「…日向、そのネタそろそろやめない…?(泣)」
平助含む三馬鹿など
幹部の皆が集合していた←
「お、線香花火か!
夏らしくていいじゃないか!!」
近藤さんがニコニコしながら
庭へと降りてきた。
「でしょう?本当は打ち上げ花火が欲しかったんですけど、僕には少し高くて←」
「いや、それ屯所爆発するだろ←」
笑顔で答える沖田に、
原田が苦笑いした←
「大丈夫、
土方さんに向けて打つから←」
と、サラッと殺人予告をしたのは、
「…総司、テメェなぁ…!」
きちんと土方の耳に届いたらしいw←
そして、いつもの如く
キレて追いかけている土方と
追いかけられている沖田は無視し、
あたしは渡された線香花火をまじまじと見た。