続・新撰組と妖狐ちゃん!
「…あたし、花火やった事ないんだよねー。火、熱いし。苦手だし。」
縁側に座って、線香花火の紐をクルクルと回しながら言うと、隣りに座った山南さんがクスッと笑った。
「そうですよね、日向さんは妖怪と言っても動物ですから。火には縁がないのでしょう?」
「うん。料理するのにもあんまり使いたくはないな←」
そもそも動物系の妖怪にとっては、
火は恐ろしい部類に入るものだ。
あたしが料理が出来なかったのも、
理由の一つに、火の扱いが上手く出来なかったという理由があったからだ。
…あ、狐火は別だけどさ←
あたしが線香花火を眺めていると、
後ろから永倉が顔を出した。
「この際だから、やってみろよ。
綺麗だぜ?線香花火。」
そんなに熱くないしな。
と、ズイッと火の灯った蝋燭を近づけてきた←
…顔に←
「…テメェ、人に危ないものを近づけちゃいけないって親に教わらなかったのかよ。あたしの狐火近づけてやろうか、生命力吸い取ってやらぁ。」
あたしが黒い笑みを浮かべると、
「こ、この間のはそれか!?
遠慮しとくわ!!!!」
青い顔をして、
山南さんの影に隠れた←
なんだ、その仕草は。
お前そんなビビりなのか。
男じゃないのか。
女々しいぞ。
キモイぞ。
死ねよ。
死ね。
死。
「何それ、だんだん言葉が短縮されていくと同時に、悪口のレベルが上がってるよ。しかも、最後らへんネタ尽きて、名詞系になってるよ。」
「あ、ごめん。聞こえた?」
相当応えたのか、
ツッコミが棒読みになっている永倉に
あたしはベっ、と軽く舌を出した。
ごめんね☆
…みたいな。
…。
「…何か自分でやっててキモいわ。」
あたしは、
すぐさま真顔になった←
「何か日向が分からねぇよ…」
と、顔を引きつらせて言う永倉に、
「分かろうとするな。気持ち悪りぃ。」
「う"!?」
と、足蹴りを食らわせた←