続・新撰組と妖狐ちゃん!


が。


「テメェ、待ちやがれぇええええ!!」


土方は腰に挿していた刀で
狐火を薙ぎ払い、


「うぇ!?ちょ、危ねぇ!!!!」


そのまま刀を手に持ったまま、
鬼の形相で追いかけてきた←


えええええええええ!!!???


まず狐火に何かしら興味を持てよ!!
何、呆気なく消し去ってんだよ!!!


あたしは縁側から庭へと降り、
庭をぐるぐると逃げ回った←


が、中々しぶとい土方。
全然諦めてくれない←


が、あたしが諦めて立ち止まると
あの刀の餌食になるので、
立ち止まるわけにもいかない←


「日向ー、頑張れよー!」


と、原田の呑気な声が聞こえたので
後ろを振り返ると、


ドタバタしているあたし達を放って、
勝手に線香花火をやっていた←


パチパチと弾ける綺麗な線香花火を
地面にしゃがんで眺めている、


…厳つい男共←


「…すっげー光景だな、おい。」


シュールだ。
何かシュールだ!!!


あたしがそちらに気を取られていると、
土方がすぐ後ろに迫っていた←


見慣れた光景だが、
こちらもこちらで凄いよな←


大の大人が、
鬼の形相で全力疾走←


「ぶっ(笑)大人げな…い"っ!?」


今度は土方に気を取られていた所為で、
庭に生えていた木にドンッとぶつかった←


…なんか、あたしってさ、
こういう展開多いよね。


身体能力抜群のハズなのに。←


あたしはそのまま木に凭れかかって、
あはは…と苦笑いした。


もちろん、すぐ後ろには


「おい、大丈夫か(黒笑)?」


土方が不気味な笑みを浮かべて立っていた。


セリフは心配してんのに、
顔は全く心配してないよ。
寧ろ、ざまぁみろって顔してるよ←


あたしは、土方に向き直り、
はぁ…と溜息をついた。
そして、
フッと笑みを浮かべ、


「どうした?
煮るなり焼くなり好きにしろよ。」


あたしは両手を広げて、
どっからでもかかってこい、
というポーズをした←


明らかに挑発w←


何かしてきた瞬間、
即ぶちのめしてやる←


と、構えていたが、
土方は全く挑発には乗らず、


「…じゃあ、花火するぞ。」


「…は?」


と、自分が持っていた線香花火に、
近くにあった蝋燭で火を付けた。
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