†あたしだけが知ってる† ~どうしようもないくらい好き~
  「優姫、、大地に話して
  いいか??」


  あたしは翔太の声に頷く。


  「優姫はさ、親がお前と
  同じで厳しいんだ。小さいとき
  から完璧であることを求められてて
  ずっと束縛されてきたんだ。」


  「え??でも・・・・。」


  「あぁ、今自由なのはさ、
  一人暮らししてるからなんだ。」


  「一人暮らし?!」


  「あまりにもひどくて
  見ていられないから、俺と
  俺の両親が優姫の両親に
  頼み込んでそうさせてもらった。」


  一ノ瀬は相当驚いている
  ようだった。


  そうだよね。驚くよね。 
  話があまりにも非現実的すぎる。


  「優姫のお母さんは優姫の
  お父さんに逆らえなくてさ。。
  
  『お前がそんなだから優姫が
  こんな娘に育ったんだ』とか  
  言って優姫のお母さんに当たる
  ような人なんだ。

  優姫が少し口答えしただけで、
  怒って暴力を振るう。会社の
  次期社長さん。よーするに社長の
  息子。んで、優姫は次期社長令嬢
  なんだよな。。。


  作法とか、成績とかにとにかく
  厳しい人でさ。」



  「俺なんかの比じゃねぇな。。
  藍堂のほうがつらいんだな。」


  一ノ瀬が暗い顔でそういうから、


  「違うよ。どっちが辛いとか
  どっちが不幸だとかそんなの
  分からないんだよ。人それぞれ
  でしょ??だから、あたしの方が
  とかそんなんじゃないんだよ。」


  上手く伝わっているかな。。


  


    


  
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