†あたしだけが知ってる† ~どうしようもないくらい好き~
  「優姫は学園祭には
  参加させませんので。」


  「え・・・?どういうこと
  ですか??何か不都合でも?」

 
  怪訝そうな顔の学園長。。。


  いきなりそんなことを
  言われれば誰だってそう
  なるだろうけど。。。


  「あの子は所用がありまして。
  最初から分かっている事は、 
  お伝えしておいた方が良いと
  思ったので。多忙の所を申し訳
  ない。邪魔したね。。。。」


  「いえいえ、そんな。。
  わざわざ訪ねてくださって
  ありがとうございます。」


  「では、私はこれで。
  未だ仕事がありますので。」


  「前までお送りします。
  今後ともよろしくお願い
  致します。。。。。」


  そう言って学園長は深々と
  あの人に頭を下げた。


  あの人は一切の感情を
  込めていなかった。


  そう。書類を片付けていくか
  のように淡々と。


  あの人にとってあたしは
  駒でしかないの。


  分かっていたのに。
  苦しい。心が重い。


  この痛みは何なの?
  何がこんなに痛むの??


  分かっていたじゃない。
  あたしにはこれぐらいしか
  存在価値がないことくらい。


  
  


  



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