【短編】キラキラ赤ずきんとドSオオカミ

「ちゅーしたの久し振・・」


メッシュがそう言い終わらないうちに俺は校舎へ向かって走った。

ちなみにメッシュとは恋人ではない。メッシュがしつこいからたまにキスに応じるだけだ。


郁は既に校舎へ消えていて、どこに行ったかわからない。


女って、悲しくなるとどこに行くの!?

保健室?女子便?


あー、どこだよ郁・・・


変な焦燥感に駆られた。



俺はとてつもない罪悪感に襲われていた。

走ってたらいきなり大きな落とし穴に落ちそうな感じ。


とにかく、郁に謝りたかった。


郁の涙は、見たくない。



< 15 / 25 >

この作品をシェア

pagetop