【短編】キラキラ赤ずきんとドSオオカミ
「ちゅーしたの久し振・・」
メッシュがそう言い終わらないうちに俺は校舎へ向かって走った。
ちなみにメッシュとは恋人ではない。メッシュがしつこいからたまにキスに応じるだけだ。
郁は既に校舎へ消えていて、どこに行ったかわからない。
女って、悲しくなるとどこに行くの!?
保健室?女子便?
あー、どこだよ郁・・・
変な焦燥感に駆られた。
俺はとてつもない罪悪感に襲われていた。
走ってたらいきなり大きな落とし穴に落ちそうな感じ。
とにかく、郁に謝りたかった。
郁の涙は、見たくない。