アイシテルSS
SS1

『新居』side亜美


「亜美、どうすんだよ?ここまで引き延ばしたんだから、一軒家は無理だぞ。時間がかかりすぎる」



「…………」



そんなことはわかってる。



そもそも、最初から一軒家を選ぶつもりなんてなかったし。



テーブルの上に沢山の資料を広げたまま、私は伸也さんの横顔をチラ見した。



さすがに、決めないと怒りそうだよな……



今も眉間にシワが寄りつつあるし。



「ハァ~」



ため息を吐くと、伸也さんの鋭い視線が突き刺さる。



まるで、俺がため息吐きたいくらいだよとでも、言っているみたいに。

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