アイシテルSS

「亜美」



「おい、亜美」



いつの間にか、寝てしまった私は、とてつもない怠さを感じながら目を開けた。



「大学に戻るとか言ってなかったか?」



そうだった。



授業と授業の空き時間に、伸也さんのところに寄ったんだった。



でも、きっともう間に合わない。



「今日は休む」



伸也さんに返事をして、再び目を閉じる。



「新居のこと……」



「ん?新居?」



目を閉じたまま、耳だけを傾ける。

< 12 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop