冥王星2006~仲間からはずれても~
草むらでこっそりそれを見ていたクライド少年は、

戸が閉まるとまた家の前に立った。


おじいさんが住んでるのか。

でも顔があんまり見えなかったから、

もういちど!


チャイムが鳴って、

「はいはい」

ソファでのんびりと資料を読んでいたローウェル博士(当時61歳)は、

どっこらしょ、と立ち上がって戸を開けた。

が、誰もいない。

腑に落ちない顔でソファに戻る。

と見せかけて、なにやら玄関でごそごそするのであった。



やさしそうな顔だったなー。

今度はピンポンダッシュじゃなくて、

ちゃんと挨拶してみよう!
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