冥王星2006~仲間からはずれても~
「よし!私の弟子になることを許す!」

「わーい!」

遠い記憶がよみがえる。ちょうど、自分がこの天文台にはじめてピンポンダッシュをしかけたのも、この子と同じぐらいの年だったのではないだろうか。女の子を天文台に招き入れながら、「きみ、名前は?」ときけば、

「カロン!」やっと明確な答がかえってきた。

「そうか。カロン、きみはなかなか見どころがあるよ。年は?」

「さあ?」

「うーん、見たところ、10歳くらいかな?」

こまかいことは気にしない、クライド博士であった。
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