冥王星2006~仲間からはずれても~
「どうしたの?」

「いや……」

きみのような子どもに話すようなことではない、と言いかけて、かつての師匠が何でも教えてくれていたことを思い出した。

なんでも、わかりやすく、自分にもわかるように教えてくれた博士。

当時の博士より、三十も年上になってしまったけれど、未だに追いつけない。

「調べれば調べるほど、この星は、みんなからいじめられるようになってしまったんだ。」

いじめは、どこの世界にもあるけれど。

「俺が太陽惑星だと主張したことで、窮屈な型にハメてしまったことで、『変わっている』と言われることになった冥王星に対して、なんだか申し訳ないような気がしてね。」
< 22 / 54 >

この作品をシェア

pagetop