冥王星2006~仲間からはずれても~
「え、あ、俺じゃないぞ!ローウェル博士に頼まれたんだ。宇宙戦艦ヤマトと銀河鉄道
999のDVDを墓に入れてくれ、って。日本マニアで冥王星マニアにとっては、たまらない作品らしいんだ。」

カロンはため息をついて、どよ~んとした、恨みがましそうな目でクライドを見た。

「じゃあ、今から、この真夜中にお墓を掘じくり返して埋めてこなくちゃね…」

クライドはひるんで「えっ、こんな夜中に?!」

「忘れたの?もう時間がないんでしょ。わたしたち。総会が終わったらすぐに、幽霊に
戻っちゃうんじゃないの?」

「そうだった…!」

クライドは頭をかかえた。

このとき、彼は気付かなかった。

カロンは「もう時間がない」といった。

「クライド博士が」ではなく、「わたしたち」と言った。
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