冥王星2006~仲間からはずれても~
「カロン…」

クライド博士を振り返って、カロンはすこし笑った。

「博士と一緒になって調べていくうちに、気付いたの。私はこれが言いたくて、博士のところに来たんだって。思い出した?」

「え?」

「博士の言いたかったこと。真っ白な頭の中身は戻ってきた?」

「あ、ああ。思い出した。」

クライドはちからいっぱい、息を吸った。

さながら、未成年の主張であった。

大声でいう。

「冥王星は、誰がなんと言おうと、地球の仲間だぞーっ!!」

「ありがと、博士!」

今度こそ本当に笑いながら、カロンが言った。
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