死の携帯電話-ForeverLove-【完結】
逃げなければ・・・。

僕は何とか立ち上がろうとした。

しかし、腰が抜けたのか立ち上がることが出来ない。

「さみしいの・・・。

お願い、来て・・・。

こっちに来て・・・」

そう言いながら、女性は両手を僕の方に伸ばし滑るように近づいてくる。

僕の頭の中で何かが弾けた。

完全にパニックに陥る。

僕は狂ったように叫び始めた。

絶叫が部屋一杯に響き渡る。

誰か・・・助けて・・・。

誰か・・・。

と、その時だった。

ピカッ

と、部屋の中に光が走った。

女性の動きがピタリと止る。
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