死の携帯電話-ForeverLove-【完結】
「秀美さんを救うのは難しいでしょう。

月島麗子の恨みはそれだけ深いという事です」

冬子さんがぐっと息を詰まらせた。

「そして、月島麗子は輪廻の大輪を外れた怨霊としてあの世とこの世の狭間を身を裂くような苦しみに苛(さいな)まれながら永遠に彷徨(さまよ)い続ける事になるのです」

冬子さんはそう言うと力なく目を伏せた。

その目にキラリと涙が光る。

「もちろんベストを尽くします。

秀美さんを救うため・・・。

そして、何より、麗子を救うため・・・」

僕はじっと冬子さんの顔を見詰め続けた。

いったいこの人は月島麗子の何なのだろうか・・・。
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