死の携帯電話-ForeverLove-【完結】

9 魔除けのクリスタルの首飾り

と、その時だった。

僕はふっと冬子さんに視線を向けた。

冬子さんが食い入るように僕の胸元を見ている。

「この前差し上げたクリスタルの首飾りはどうなさったのですか?」

僕は慌てて自分の胸元を見た。

ない。

そこにはあのクリスタルの首飾りはなかった。

いったいどうしたのだろうか?

記憶の糸を辿る。

が、思い出せない。

おそらく今朝着替えたときにでも置き忘れたのだろう。

ぐっと後悔の念が込み上げる。
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