死の携帯電話-ForeverLove-【完結】
僕は深々とうなづいた。

「そうですね。

大変なのはこれからですよね」

と、その時だった。

突然、秀美がヒッと短く叫ぶと僕から体を離した。

冬子さんの顔を凝視しながらブルブルと小刻みに震えている。

いったいどうしたというのだろうか?

僕は秀美の肩をつかんだ。

「どうしたの?」

その顔を覗き込む。

その顔色は蒼白(そうはく)で、その目は酷く怯えていた。
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