フラグ
しばらく歩くと池に着いた。
佐知子「うわーほんまにおっきい池やな!」
田中「一周したら、結構時間かかるんよ」
俺「さー!舞、上機嫌の王様しよか?」
舞「アホ!」
茜「あっちの方になんかいるよ?」
佐知子「どこどこ?」
茜「あっちあっち!」
と、言いながら茜ちゃんは指を指して、みんなで指を指した方を見る。
花「池になんかおるな」
佐知子「鴨かな?アヒル?行ってみよ」
何かいる辺りまで歩を進めて行くと鴨が池を泳いでいた。
佐知子「やっぱ鴨やった」
茜「この鳥さん鴨って言うの?」
健太「鴨って食えるんやんな?」
花「いらんこと言うな、ボケ」
佐知子「そう茜ちゃん、あれが鴨って言う鳥さん」
俺「鴨なんかいるんやな、この池」
舞は、動物が好きだから名残惜しそうに見てたが先に進んだ。
これといって、別に何もなかったが珍しい鳥の鳴き声や木々に囲まれているので、凄く自然的だった。
色々話をしながら池を一周すると、途中に貸しボートがあった。
茜ちゃんと舞は乗りたがっていたが、お金があまり無いので却下した。
茜「えぇー!」
田中「ねっ!また今度!近いんやし、お母さんに頼んでお金貰えたら来よ?ねっ?」
茜「ぶー!」
田中「はあー・・・」
俺「分かるわ、その気持ち・・・」
舞「舞は、茜ちゃんの気持ちが分かるは」
俺「そりゃそうやろうな、はあー・・・」
佐知子「あはは、舞、また来る楽しみ出来て良かったやん」
茜「ほんまに、また来るん?」
田中「来る来る!絶対来るから今日は我慢して、お願いだから」
妹は、大変です。
弟も、同じかもしれんが
それからしばらく歩くと一周が終わった。
一周が終わって、ビニールシートを敷いたところに戻ると5時を回ってたから、そろそろ後片付けをして帰る事になった。
帰りながら、この間俺の家で人生ゲームの話しになって花が「おっ!人生ゲームいいな」
って言い出して、近々またみんなでしようって話しになった。
健太「人生ゲームもええけど俺、オセロとか将棋とか持ってるで」
俺「将棋ええな!」
佐知子「ウチは、オセロやりたい!」
舞「お兄ちゃん、舞に将棋教えて」
俺「よっしゃ!分かった教えたるからまたやろう」
舞「うん」
花「田中は、将棋出来るん?」
田中「私?私はルールは分かるけど、駒の動きが覚えられへんねん」
佐知子「そーそー!金と銀の違いとか分からんやんな!?」
田中「うん、あと桂馬とか」
健太「俺らが動かしかた教えるから、初心者同士でやったらすぐ覚えるって」
花「初心者でトーナメントしようや、空いてる人はオセロとかして時間潰し」
佐知子「よし!んじゃ、近々しようか!?」
茜「しよしよ!」
俺「ほんなら、またみんな電話で集合かけるは」
健太「俺と花は、毎日暇だ!」
佐知子「それ、中嶋だけちゃうか?あはは」
花「そう思う」
健太「失礼な!みんな暇なはずや!」
俺「決めんな!」
俺「あっ、田中んち着いたな。そしたらまた電話するわな」
田中「うん分かった、それじゃあみんな気をつけて帰って、バイバイ」
茜「またねー!バイバイー!」
みんなでバイバイして田中姉妹と別れて、俺の家に向かった。
俺「そういえば、トランプもあるな」
佐知子「あぁ、トランプもええやん」
花「まだまだ遊ぶネタがあるな」
健太「春休みは、退屈せんで済みそうやなぁ」
俺「だからそれ、お前だけやろ?」
舞「健ちゃん、そんなに暇なん?」
健太「なんか、さみしい・・・」
佐知子「ウチ、そんなに暇な中嶋がちょっと怖い、あはは」
そこからみんなで、中嶋をいじって俺の家に着いた。
さすがに今日は、みんな疲れたから佐知子以外は俺の家で解散した。
家に入って、「とりあえずササッと晩御飯の支度しよう」って言って、さっそく佐知子が晩御飯の支度をしだした。
作り終わって佐知子は、ソファーに寝ころがって「さすがに今日は疲れたー」って言った。
俺「疲れたなー!お疲れー」
舞「でも面白かったねぇ」
佐知子「うん、ウチはテニスが特に面白かったなぁ」
俺「ちゅうか佐知子テニス強過ぎ!」
佐知子「そりゃ毎日してるもん、でもウチまだまだ弱い方やで」
俺「あれで?」
舞「えぇ!ほんまに?」
佐知子「ほんまほんま、中の上くらいかな?ってとこやなぁ」
俺「俺には考えられへんわ」
佐知子「まぁ世の中、上には上がいるってことやね」
俺「そりゃウィンブルドンで優勝でもせん限り、上には上がいるやろうけどな」
舞「ウィンブルドンで優勝したら世界一なん?」
佐知子「どうかなぁ?四大大会の一つやけど四大大会制覇とかする人もいるし、四大大会制覇も何人もいないはず」
俺「奥深っ!話し変わるけど、とりあえず早めに晩御飯食べて今日は寝ようか?舞」
舞「うん、もう眠い」
佐知子「んじゃ、用意してあげる。今日はウチもここで食べるわ」
俺「ほな用意頼むな、俺は風呂の用意してくるから」
それから、晩御飯をさっさと食べて佐知子は帰って行った。
佐知子が帰ってすぐに俺と舞は、風呂に入ってすぐに寝た。
翌日、昼御飯を作りに来た佐知子に春休み中の部活の予定を聞いて次に遊べる日を聞いた。
それから、花と田中の予定も聞いて予定が合う日を照らし合わせると再来週の水曜日になった。
その再来週の水曜日を、健太に電話して伝えると案の定、健太は予定がなかった。
その予定を、全員に伝えた。
そして、約束した水曜日が来た。
一番早く来たのは、やっぱり健太だ。
その後は、ほぼ同時に来て将棋、トランプ、オセロをやって遊んだ。
将棋初心者組も、将棋は結構ハマったみたいで何回かやっていた。
舞「ムカつくーもう一個下がれたら王逃げれたのに!」
俺「いや、田中は銀も持ってるからもう一個下がれても舞の負けやで」
舞「なんで?じゃあもう一列下があるとして、ここに王が下がるやん?」
俺は、下がった王の真上に銀を置いた。
俺「ほらな?これで銀の左右は金が効いてるから」
舞「うわ!ほんまや!うげー」
田中「あーヒヤヒヤしたー!」
舞も、将棋は初めてだったが飲み込みは早い。
田中は、実際そうなんだが頭が良い、ちゃんと戦略的に守り、攻める。
佐知子も頭は良いんだが、回りを良く見てないので相手の角や飛車に、よく大事な駒を取られて、致命的なダメージをうける。
俺も実は、将棋は弱い方だから田中とかにはすぐに追い付かれるだろう。
将棋初心者では、田中、佐知子、舞、の順番で、やっぱり茜ちゃんには、まだ難しい感じだった。
俺「田中?俺も将棋弱いから次将棋やらへん?」
田中「えっ?弱いって言っても私からしたら強いでしょ?」
俺「いや、さっきの見てたらどうかな?おんなじくらいかも」
田中「じゃあ、やってみようか?」
俺「んじゃ、田中からでええで」
田中「うん。」
田中は、とりあえず王を守る陣形をしだしたので、俺は飛車の前の歩を上げて歩の後ろに銀を起き、さらに田中陣営の歩の前で、自分の歩の右側に銀を置いた。
俺は、田中の角の上の歩の真ん前まで歩を置くと、田中は俺の歩を歩で取った。
そこを、田中の歩の右上にいた銀ですかさず歩を取る、棒銀という戦法だ。
すると田中は、俺の銀の真ん前に歩を置いた。
が、俺は構わず銀で歩を取り田中の角の真上に銀を置いた。
困った顔をした田中は、先ほど王を守る陣形を崩し角の隣に金を置く、俺は構わず銀で金を取ると金の後ろにいた銀で俺の銀を取る。
佐知子「田中さん、すご!ちゃんと渡り合ってる!」
さらに俺は、飛車で角を取り飛車成りになった。
田中「あっ!来た!あぁどぅしよう」
俺「やっぱりなかなか強いな田中」
田中は、先ほど取った銀を俺の飛車成りの前に置く、田中から見れば今打った銀の右上にも銀がいるので香車を取る。
その後俺は、角成りにして飛車成りと角成りで何とか攻めて追い詰めることに成功した。
田中「やっぱり負けたぁ、まだ川上君には勝てないよ」
俺「いやいや、もうちょっとしたら俺負けるかも」
田中「そうかな?」
健太「うん、ほんま。隆、攻めるの下手やから田中が勝つの時間の問題やな、ハハハ」
田中「将棋入門の本買おうかな?ウフフ」
俺「よし!俺も本買おう!」
舞「ライバル出現や!」
花「健太、次俺としようや」
健太「よっしゃ!」
健太と花の対戦が始まって、たまにはほか弁いいなって事になり女性陣が、ほか弁を買いに行った。
健太と花の勝負は、はっきり言って凄いハイレベルな勝負だった。
結果は、花が勝ったが健太もかなり善戦した。
花「お前が、こんなに強いとは思わへんかったは」
健太「俺もや、お前もしやニュータイプか?」
花「お前も将棋は、ニュータイプかもな」
と、お互いを貢献しあっていた。
健太と花の対戦が終わって、昼食にした。
昼食が終わって、オセロ大会が始まった。
そして、俺はオセロも弱いオセロは、みんなに滅多打ちにされた。
その後、茜ちゃんも楽しめるババ抜きをして盛り上がった。
ポーカーフェイスの花と、ババ持っていたら分かりやすい顔の健太、人数が多くて最後の方はババがグルグル回ってた。
その日も、夕方あたりまで遊んで解散して佐知子と舞とご飯食べて佐知子を家まで送って行った。
家に帰って、舞が風呂に入って待ってるあいだに寝てしまっててそのまま寝る事にした。
春休み中、佐知子は当然としてほとんどの日が健太と花、田中姉妹のどちらかか全員集合かで充実した春休みは終わった。
中学2年
13才
クラス分けで俺は5組、佐知子は3組、健太は4組、花は7組、田中は9組だった。
まさか誰も一緒のクラスにならないとは思わなかった。